226日、吉田康一郎区議から差別的な質問がありました。ここにそのダイジェストを掲載します。

まず質問に立ったその初っ端から長々演説(10分以上)、早く質問しろのやじが飛ぶ。委員長からも質問してくださいと注意あり。

イギリスのロザラム事件、ドイツのケルン事件などを取り上げ、多文化共生は欧州では失敗した、中野区でも多文化共生を取り下げ「統合政策」にすべきだと。

 

参考:

ロザラム事件

https://www.afpbb.com/articles/-/3032967

 

ケルン事件

  1. https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/219486/011800012/?P=2

 

ロザラム事件はギャング集団による犯罪であるにも関わらず、前リンクの記事でも「イスラム教徒の男たちが絡んでいる」など極めて差別的に書かれている。この記事にインスパイアされたか。移民の問題は複雑だし国ごとに抱える事情が違う。

 

まして日本の場合は、一方で安上がりな労働力として呼び寄せ、他方ではインバウンド政策による呼び込みが行われている。自ら呼んでいるのだ。欧州の特殊な事例をもって多文化共生を否定するなど暴論にもほどがある。既に中野区には沢山の外国人が住んでいる。出ていけというのか。

 

また、前述のどちらもケースも、明確な犯罪行為に対し弱腰な警察や行政の姿勢が問題であるのに、移民問題と絡めて描こうとしている点で記事その物に恣意性を感じる。そして、差別を盾にして犯罪を行い、批判が弱まるという点は同和利権と似ていると感じた。

 

参考:

崩れ出した「解同」タブー 不正事件・利権あさり

日本共産党 一貫して追及

 

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2007-01-04/2007010426_01_0.html

次には朝鮮学校への補助金削減の話を持ち出し、朝鮮総連から謂われなく差別主義者認定されていると主張。新型コロナウイルス問題では「武漢肺炎」を繰り返し、中国人への入国制限は差別かと質問。そんなの誰も差別と言ってないが。「差別でないものを差別と言う」と強調。

 

最終的に「良いものだと思って始めた共産主義も失敗した。多文化共生もそうなるのでは。」などと何故か共産主義批判に寄り道。多文化共生の転換を迫るも区の姿勢は変わらず。現状から言えば、グローバル化の波は避けることはできず、好悪に関わらずこの方向で行くしかない。

 

そもそも欧州などで起こっている移民問題を考える上では、移民が差別をされ、満足な社会的地位や収入を得ることが叶わず下層で固定されがちなことや、別の原因である社会不安や経済悪化を移民の責任に押し付ける風潮なども加味すべき。差別を放置し増大させることこそ社会状況を悪化させる要因。

 

そして、日本においては過去の戦争が未だに清算されていないなど、別の事情も抱えている。アジア蔑視、在日差別、これらを乗り越えなければ未来はない。ウイルス騒動に乗じた中国差別は軋轢を生み分断を深くする。もっての他。

 

(ちなみにこの「ウイルス問題にのっかって差別をするな」は、今定例会本会議にてわが会派の羽鳥区議が議会で質問しています。重要。)

 

議会でこんな質問をした以上、こちらも態度をはっきりさせます。差別主義者には寛容さは必要ない。以上です。

なお、この質疑は2ヶ月ほどで中野区議会HPにアップされます。全文をご確認頂ければと思います。