本日、中野区議会総括質疑のラストで質問に立ちました。時間の関係で途中になり、続きは来週月曜日です。で、今日質問した中に、地域に関わる重要な工事の情報があるため、ここで共有します。

実は…中野区で大深度工事の計画があります!

東京都は、雨水対策として現在の桃園川(暗渠)に加え、『桃園第二幹線』の計画があるのですが、2021年度より始まる中野工区が大深度であることが分かりました。下の図は下水道局の資料から作成したものです。左下の赤四角が杉並区の蚕糸の森公園、そこから続く青い点線が工事予定の桃園第二幹線です。中野区内は大久保通りの下をほぼ全域通ります。終点は中央1丁目の公務員宿舎跡地。

最初のところで丸ノ内線東高円寺駅辺りをくぐり、最後のところで山手通り地下の環状二号線と大江戸線をくぐる関係で、都の担当が全域が大深度であると認めています。大深度となると、当然調布市の陥没を想起しますよね。外環道を巡る事故は今まさに調査中です。%e4%b8%ad%e9%87%8e%e3%81%8c%e3%81%84%e3%81%84%e3%81%9565%e5%8f%b7_%e5%9b%b3%e2%91%a0%e5%a4%a7%e6%b7%b1%e5%ba%a6これは議会でも紹介したのですが、このニュースを見てみてください。「東京外環道工事、大深度地下法の違憲性浮上」ここで12月18日の日経の記事が紹介されているのですが、イタリアの衛星解析企業による調査で、ボーリングマシン通過直後に周囲の地盤が2~3cm沈下したのが分かったそうです。こういうことが大久保通りで起きたら…考えたくないですね。

<2021/3/1追記>書き漏らしました。中野区内においても、過去に大深度の工事での事故の経験があります。2001年4月10日、和田弥生幹線での事故です。この事故は、地下50mの大深度で別々の下水幹線を接続しようとして起きた事故です。2013年に発行された「安全・環境に関わるシールド工事トラブル事例集」にこの事故は掲載されています。「地上部の大規模な陥没が予想された極めて危険な事故だった」とのことで、日本全国から集めた深刻な事故の59事例のひとつに数えられています。それだけの事故を中野区では経験しているということですが、本来はこうした事故から教訓が導きだされていないといけないと考えますが、そういうものは無い模様。

しかもこの地域、これだけじゃない。↓これをご覧ください。%e4%b8%ad%e9%87%8e%e3%81%8c%e3%81%84%e3%81%84%e3%81%9565%e5%8f%b7_%e5%9b%b3%e2%91%a13%e3%81%a4%e3%81%ae%e5%b7%a5%e4%ba%8b実はこの2~3年の間に、中野五叉路周辺で3つの工事が重なっています。

黄色が大久保通りの電線工事。中野2丁目再開発に伴って太い電線が必要らしいです。この工期が2022年9月末までで、夜間21時~6時の片車線規制がかかってます。

緑が中野通りと桃園川暗渠が交差する「桃園橋」の改修。工期は2021年2月から2023年8月いっぱいで、夜間22時~6時の片車線規制。

赤が中野五叉路の拡幅と電柱の地中化で、2021年4月から2023年まで。詳細まだですがここも片車線規制。

という訳で、こんなに至近で片車線規制が三か所。

それ以外に、中野2丁目では再開発をやってまして、上物がこれからなので、工事車両の通行も増えるでしょう。こんなに局所集中になっているのに、誰も俯瞰して全体を見ていないように見えます。

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騒音、安全性、色々な懸念があります。何より、この下で大深度の工事をする訳です。あってはいけない万が一があったら、これらの工事全部止まってしまうか、やり直しをすることになります。

議会での質疑では、中野区としても傍観せず都に情報を取りに行って欲しい、丁寧なアナウンスを都に求め、必要なら区からも区民に情報を提供して欲しいと求めました。

付け加えると、第二桃園幹線の工事はこれだけではないのです…引き続きレポートします。