杉田水脈議員の、新潮45に寄せた記事が大炎上しています。いよいよこの怒りの炎は消えることなく、自民党本部前での5000人のデモとなりました。また全国の自民党支部の前でもデモや抗議がいっせいに行われました。
この怒りは当然です。LGBT当事者はもちろん、Allyを自覚する僕も怒り心頭です。以下記事の要旨です。
——
LGBT差別は存在しない。LGBTは子供を産めないから生産性がない、そこに税金を投入するのがいいのか。同性愛は普通でない性的「嗜好」である。同性愛を自覚すると不幸になる。同性婚を認めると次はペット婚や機械婚を認めろとなる。多様性が受け入れられる社会は秩序を失い崩壊する。
——
・・・改めて何度でも怒りが沸きます。こんなんで本当にオリパラをやるつもりだろうか?この人権観にはめまいがします。
事実誤認と偏見。それだけ。しかもこれ、LGBTだけを対象としていませんね。子どもを産めるかどうかを「生産性」という言葉で峻別し、産めない人には税金を投入しないと。そうですかそうですか。
で、ここから先。小野田紀美参議院議員の擁護ツイートがさらに炎上。天賦人権説を否定する「義務と権利はバーター」のような発言。そして極めつけは稲田元防衛大臣による『憲法教という新興宗教』との大暴言。これ99条の憲法擁護義務違反です。即刻辞任レベルでしょう。いやいや、このお三方全員国会議員の資格がない。にも拘わらず!辞めていないどころから謝罪も訂正もなし、当の自民党からも注意も懲罰もなく、外に向けても何のステートメントも発表されていません。
何故か。この考え方が自民党の考え方と完全一致だからです。自民党にはこれまでも『そもそも国民に主権があることがおかしい』だとかいくらでも前世紀的な暴言吐いた人物がいます。それだけじゃない。これをご覧ください。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-25/2016062505_01_0.html
2年前の赤旗の記事です。自民党の改憲草案にはばっちり人権条項の削除が含まれているわけです。とりわけ象徴的なのは97条の全削除。ここには何が書いてあるか。
『97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。』
これを削除しようとしている政党が与党なんです。どう考えてもやばいでしょう。憲法の否定、人権の否定、それは近代国家であることを捨てることではないでしょうか。