8月6日は広島、8月9日は長崎に原爆を落とされた日です。そして8月15日、敗戦を迎えます。1年のうちでもこの時期は、どうしても過去の戦争や核兵器について誰もが考えなければいけない時期です。
皆さんは核兵器禁止条約はご存知でしょうか。2017年に採択されて以降、かれこれ82カ国が署名をしています。
この条約について、Twitter上で「なぜ日本が批准しなきゃいけないのか」だの「中国に言え」だのというご意見が散見されました。結局、この条約が何なのか分からないまま批判されている方が少なくないということに気付きました。この件少し書きます。
この核兵器禁止条約の正式名称は、
『核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇としての使用の禁止ならびにその廃絶に関する条約』
です。
50カ国の批准でこれらが全て違法となります。現在43カ国、あと7カ国の批准で発効です。で、なんと、唯一の戦争被爆国である日本がこの条約を批准していないのです。これは変ですよね。これは批准国だけが禁止になるのではなく、全ての国で違法になる。従って、中国含む核保有国に対し核廃絶を迫る大きな武器となります。
「そんなの誰も守らない」というご意見もありました。
違うのです。諸外国と連帯して国際的な世論と市民運動で『守らせる』のです。50カ国批准で国際協約として発効してもそれで終わりじゃない。批准国と市民とで『言うことを聞かせる』のです。ここがポイントです。世論と運動で『本当に』核兵器を廃絶する強力な武器となるということ。「どうせ政治は変わらない」と冷笑するような方にはそこが伝わらないのですが、核保有国は狼狽えてますよね。何をかいわんや。
傍観者か、歴史を変える主体者か。僕らにも生き方が問われてくるという話です。皆さんも、この世論形成にお力をお貸しください。