写真は、今年の憲法集会に来ていったTシャツです。反戦は私の政治信条です。
連休明けの5月8日、安倍首相は「2020年、オリンピックの年に憲法を変える」と突如言い出しました。
これ、大問題ですよ。憲法というのは、国民のみなさんが安倍首相のような権力者を縛る道具です。一番大事な基本的人権、自由、それを守るために権力者が暴走しないようにする歯止めが憲法です。したがって、安倍首相は憲法に縛られる側の存在。その縛られる側が、この縛りがキツいから解きます、と言い出した。一大事ですよ。
首相といえども国会議員ですから、憲法擁護義務があります。99条にちゃーんと書いてある。その義務を投げ捨てて憲法を変えるなどと言い出す首相には、もう国政を担当する資格がありません。この国は法治国家です。法のルールの下に私たちは生きています。首相が率先してそのルールを破るというのはどういう了見でしょうか。
そしてこれも書いておかないといけません。オリンピックと改憲は関係がない!オリンピックの政治利用はやめろ!
しかも変えるのは憲法9条だと。これは絶対に許せません。二度と戦争をしない、武器は持たないと誓った憲法9条を壊すたくらみは絶対に止めないといけません。
改憲そのものに対する世論は二分しています。しかし、9条だけは、7割8割という方が「無くさない方がいい」と考えているのがこの国の世論です。NHKの憲法を特集した番組でもこの数字は明らかにされました。『機は熟した』とはどこのパラレルワールドの話でしょうか。
加えてこの度の改憲発言は、もう一つの危険があります。
自民党という政党は元々改憲草案を持っています。しかし今回のこの安倍首相の発言は、その自民党草案の方向とも異なるものです。自民党内からも「打合せもしていない」「自民党の草案と違う事を言っている」と指摘や批判があがっています。実はこの安倍首相による改憲発言は、極右団体”日本会議”から出てきているというのがもっぱらの見方です。国民の声も無視し、内部でも充分に検討せず、特定の団体の言うがままに改憲に手を付ける。これは、今までの自民党のやり方とも違う新たな危険を持っているということです。保守のみなさんからもしばしば安倍首相に対する批判を聞きますが、それは当然のことなのです。今はとにかく、安倍首相を一日も早く退陣させること、これを保守の皆さんも含めた広い共同の中でやっていかねばならない局面です。